JR東海
ドクターイエロー 2005.7.20/広島駅のぼりホーム

  出張が多く、これまで数え切れないほど新幹線に乗ってきたY.matsumoto氏ですが、それでもなかなか出合うことが出来ないのが「ドクターイエロー」こと、新幹線電気軌道総合試験車。この日は地元・広島駅の上りホームで遭遇し、あわててシャッターを切ったといいます。
 その名の通り、新幹線の「お医者さん」としての役割をもち、ダイヤの合間を縫いながら実際の線路を営業車両と同じ速度で走行。電気や軌道の設備状況を計測し、データは各設備のメンテナンスの基礎資料として活用されています。
 とくに写真の新型ドクターイエローは、のぞみやひかりで営業運転をしている700系車両をベースに最新の測定技術が導入され、高精度に効率よく地上設備の診断ができるように設計されているとか。最高速度は270km/h。これだけの高速運転で試験ができる車両は世界初だといいます。高い安全性は、高度な技術によって支えられているのです。



Y.Matsumoto氏は、米原駅に隣接する鉄道総研・風洞技術センターに保存されている、2両の車両に注目。その車両とは新幹線の開発のために製作された試験車の先頭車両です。

※新幹線車中からは、米原駅をはさんで博多方面、A席側で見ることができますが、米原駅を通過する「のぞみ」「ひかり」号車中からは、目をこらして見ていないと見逃してしまうほどの、ほんの一瞬、遠くにしか見ることができません。風洞技術センターは米原駅からすぐのところにあますので、車内案内パネルの「ただいま米原駅を通過」の案内を見てからでは間に合いませんので、気をつけてください。
手前:STAR 21、奥:WIN 350
「STAR 21」隣のスペースの地面を
掘っている様子がうかがえます。
近々、次の保存車両? が来るのでしょうか。

JR西日本
WIN 350 2002年2月/鉄道総研・風洞技術センター

 1992年に登場した「WIN 350」は、JR西日本が山陽区間での時速350キロ営業運転実現に向けて作った車両。車体はアルミ合金製で軽量化をはかり、また騒音や走行抵抗を軽減するために先頭車両の形状に違う形を用いたりと「WIN 350」では様々な試みが行われました。そのデータをもとに作られた車両が、世界最速の時速300キロを誇る500系です。

JR東日本
STAR 21 2002年2月/鉄道総研・風洞技術センター

 1992年に登場。JR東日本が、200系車両にかわる高速車両の開発のために作った車両で、速試験走行では上越新幹線区間で時速425キロを達成。また、徹底した軽量化や各種環境対策といった点でも工夫がなされています。その名の通り21世紀に向けた試験車両「STAR 21」で多くのデータを収集し、JR東日本の新たな車両開発のベースとなりました。