500系 2002年2月/広島駅

 JR西日本が開発した、世界最高速度・時速300キロを誇る車両。1997年3月、山陽新幹線「のぞみ」号としてデビュー。同年11月には東京へも乗り入れし、東京〜博多間が約14分短縮されました(300系「のぞみ」号と比較)。特徴的な先頭車両の形は、走行時の空気抵抗やトンネル突入時の騒音を防止するために考え抜かれた結果の形状だとか。
15mにも及ぶロングノーズにダークグレーの車体が個性的で、見た目にもこれまでの新幹線車両とは一線を画しています。
世界最高速度の時速300キロ運転は、山陽新幹線区間のみです。
(しかし、Y.Matsumoto氏によると、時速300キロ運転時にトイレの鍵が勝手に開くのを数回目撃したとか。これについては、警鐘を鳴らしたいと思っているそうです)

 現在「のぞみ」号車両として活躍する500系ですが、以前は300系が「のぞみ」「ひかり」の両方で使用されていました。Y.Matsumoto氏は、この500系が登場する以前に「のぞみ」号に乗車するために、コンコースからホームへ大急ぎで駆け上がらなければならない事態に遭遇した時のこと。何とか発車直前にホームへ着いたのはよかったのですが、両サイドの線路に、よりにもよって300系が並んでいます、「どっちが“のぞみ”だ?!」。発車のベルは鳴っています、発車番線を確認する時間すらありません。しかし、そこは勘の鋭いY.Matsumoto氏、とっさの判断で飛び乗った車両で大正解、事なきを得たとのことでした。このような危機一髪! の経験をした氏は、500系「のぞみ」号の登場を非常に喜んだとか。「私と同じように、冷や汗をかいたことのある人はきっと多くいるはずです」と、Y.Matsumoto氏はその時の状況を思い出して笑います。この500系もまた、Y.Matsumoto氏にとって思い出深い車両なのです。