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照于一隅

出典は中国、春秋時代(770〜403 BC)の史書、春秋左氏伝による

戦国時代のある時 魏の国の王様と
斉の国の王様が出会った折……

魏王曰く
私の国は小さいが金宝金玉がよく取れる。
その金玉六個を馬車に付けていると領国全域十二両に光がとどく。
斉の国は国土も広いのでさぞ沢山の金銀財宝が取れることでしょう。

斉王答えて曰く
私の国にはそのような金銀宝玉はありません。
しかし、一隅を照らす部下が沢山います。
この者達がそれぞれ自分の持場をしっかりと守ってくれています。


 平成7年4月1日の創立記念日に『理科学習表』の編集代表である奥出政清先生に、会社として初めて講演をお願いしましたが、その講演の中に出てきたのが上記の言葉で「一隅を照らすもの此れ則ち国の宝なり」と読みます。この言葉の原典は、最澄が著した『山家学生式』(さんげがくしょうしき)にありますが、話の趣旨と同様なものは「中国の古典」に載っており、現在に照らしての私の解釈では、「いかに立派で高価な財宝よりも、一人ひとりが、自分の仕事を責任をもって忠実に果たしてくれることが大事であり、そのような人(社員)こそが、国(会社)の宝である」ということだと思います。
この話を聴いて感じるものがあり、会社にとっては大切な言葉と考え、京都にお住まいの天王山極楽寺35世の加藤達成師にお願いして揮亳していただきました。
社員の皆さんや著者の先生方の目にも触れるところがよいと考え、7Fホールに掲げました。

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