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 Y.Matsumoto氏が学生時代に熱中していたものの一つに、カメラがあります。SLが大好きで 、CanonのFT-QLというカメラをもって、よく追いかけていた時もあったそうです。その他にも興味を持ったものは何でも被写体にしていました。例えば以前行ったアメリカ旅行では、高山植物や、日本ではまず見ることのできない改造車などを夢中になって撮影していたそうです。
 そんなY.Matsumoto氏が、撮影を避けている被写体が一つだけあります。それは――女性。理由は、出来上がった写真を見て「あら、私ってこんなだったかしら」など、何かひとこと言われる場合が多いから(写真うつりの美しい方もおられるということですが)。“うつり具合???の責任は負いかねます”ということで、Y.Matsumoto氏は基本的に女性は撮影しないことにしているのです。
 
 

〈Canon FT-QL〉

 本格的なものとして購入した最初のカメラ。高校生時代に、今でも一番好きだというSL『C55』を都城を経由する肥薩線(水俣〜西鹿児島)まで撮影しに行った思い出のカメラでもあります。一眼レフで、部分測光機能(画面の中央12%の面積で露出を測ることができる機能)付きのため、SLの黒い車体を細部までしっかり撮ることができ、大活躍したそうです。また、線路沿いの家並みが邪魔で、なかなか良いポイントが見つからず、ベストポイントを探しているうちに気がつくとひと駅先まで来ていたことや、煤だらけになりながら1日中機関車を追いかけたなどの記憶も懐かしく蘇るそうです。


「中国経済クラブ会報」で、『わたしの秘蔵品』と題するコラム執筆を依頼されたY.Matsumoto氏は、Canon FT-QLへの思いを綴りました。


『わたしの秘蔵品』 中国経済クラブ会報(2003年10月15日発行)掲載

高校時代 SL撮影に夢中
父にせがんで買ったカメラ

今も愛用、Canon FT-QL
今も愛用、Canon FT-QL
 私は昔から乗り物が大好きで、特に機械のくせに人間臭い蒸気機関車には今でも特別な思い入れがあります。私が高校生の頃(昭和四十二年〜四十五年)広島県までの山陽本線は既に電化され、SLたちは次第に地方へと追いつめられておりました。
 私はもうじき姿を消す運命にあったSLたちの勇姿を写真にとどめておきたいと考えるようになりました。ところが、明るい背景で真っ黒な鉄の塊を撮すことは、技術的に少々難しいのです。腕の不足を機械でカバーするため、私は手当たり次第にパンフレットを集め、写真雑誌を読みあさり、デパートで開かれるカメラショーに通い詰めて実物を自分の手に取って、この機種を選定しました。
 そして父に無理を言って買って貰いました。確か「何年間か小遣い無しでよいから」などと口走った記憶がありますが、実行はしませんでした。念願のカメラを手に入れた私は有頂天になって、大学受験そっちのけで、当時のSL天国だった呉線と九州の野山を、煤(すす)まみれになりながら駆け廻ったのです。
 今やデジカメ(私もセカンドバッグに忍ばせている)の時代になり、大きくて重たい昔のカメラを手にすることは殆どありません。でも「このショットは絶対失敗できない」という時には、共に一瞬のシャッターチャンスを追求し、完全に私の体の一部になっていたこのカメラに必ず手が伸びます。
 一昨年、京都の梅小路機関区を訪ね、かつて九州の肥薩線まで追い求めて行った門鉄デフ付きC55と三十年ぶりに再会し、久しぶりにカメラ小僧の血が騒いだのでした。




 

〈YASHIKA エレクトロ35〉

 Canon FT-QLのサブカメラとして使用。スローシャッターで30秒までならノーフラッシュで撮影ができるため、夜景などを撮影するのに使用。



〈Rollei 35 T〉

 小型・軽量、35mmフルサイズで、うつりが良いのが特徴のカメラ。このカメラで撮影した写真の1枚が、東京・新高輪プリンスホテル 飛天の間で行われたマルチイメージで、原稿として使われたこともあります。しかし、使い勝手は決して良いとは言えず、特にフイルム装填が難しく、巻き戻しの際にフイルムが切れやすいという問題もあったそうです。
 ある時、カメラの中でフイルムが切れてしまったため、とうとういつもお世話になっている広島市内にある『育長写真館』で紹介してもらったカメラ屋さんでみてもらうことに。このカメラを見た店主の第一声は「どうして今どきこのようなカメラを使っているのですか?!」で、大変不思議がられたとか。その後、店主に勧められたカメラCONTAX T-2を購入、現在メインカメラとして活用しています(後で分かったことですが、そのカメラ屋の店主はD社の社員のカメラの先生だったそうです)。


〈FUJI TW-3〉
 新本社屋竣工前(1993年2月竣工)に、Y.Matsumoto氏は新幹線と在来線の上り・下りの車中から建設予定地を何度も撮影しました。その時のカメラが、連写ができるこのカメラでした。Y.Matsumoto氏のさまざな思い入れが凝縮された新本社屋。車中から社屋がどのように見えるかは、やはり大変気になったのです。


〈PENTAX auto110 SUPER〉
 東京・新橋で見つけ、Y.Matsumoto氏にはめずらしく思わず衝動買いしてしまった110〈ワンテン〉フィルム専用機では唯一の一眼レフのセット。望遠レンズ・広角レンズ・モータードライブの3点セットです。ごらんのように小さなボディで、非常に精緻なカメラです。けれど大切に保管したままで、まだ一度も使っていないとか。


〈POLAROID SX-70〉
 ポラロイドで最初の一眼レフ。折りたたみ収納式で、外見は「弁当箱?」と、見間違うばかり。しかし組み立てると立派なカメラに。性能もさることながら、変わった形をしているところがGood。

<CONTAX-2> <minolta 16>

現在メインとして使用。 全てマニュアル。
超小型で、スパイカメラの日本版?!


[Canon FT-QL] [YASHIKA エレクトロ35] [Rollei 35T] [FUJI TW-3]
[PENTAX auto110 SUPER] [POLAROID SX-70] [CONTAX-2] [minolta-16]
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