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心
【いただきます】
 食事の前に「いただきます」と手を合わせる習慣─―これは、食するために犠牲になった生命に対し、『あなたの命を私の体に生かさせていただきます』という気持ちと、全てのものに対する感謝を表わしているのだそうです。まさに日本人が古来より持ち続けてきた、あらゆるものに魂が宿っているという「八百万(やおよろず)の神」の心を表す言葉に他なりません。「この心を忘れてしまうと単なる軽薄なグルメになってしまう」。Y.Matsumoto氏はそう考えています。
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食のアンチテーゼ

【礼儀】
 Y.Matsumoto氏はこう言います。「世の中に“まずい食べ物”はない。“下手な料理人”がいるだけだ」。食べ物の好き嫌いがはっきりしている人は匂いや味に敏感な人が多いようですが、それまで嫌いだった食べ物でも好きになるような料理法や食べ方を工夫することができるはずです。嫌いな食べ物でも上手に料理さえしてあれば、ほとんどの人は食べられるのです。
 人間の口に入るために命を犠牲にした生き物に失礼のないように、それぞれの状態・状況に応じて料理するのが料理人の務め・礼儀だとY.Matsumoto氏は思っています。

【心遣い】
イメージ Y.Matsumoto氏は、行きつけのお店でスタッフ・料理人の方々の心遣いを感じることが多いそうです。
 あるお店では、さり気なく体調を気遣ったメニューに変更していてくれました。また、あるラーメン屋さんでは、手術をした跡がうかがえるような腕の包帯から推測してくださったのでしょう、スープを体調に合わせたものにしてくれていました。そのお店の主人は、混み合う時間帯の女性の来店を拒むような“頑固おやじ”(一般的に女性は食事のスピードが男性に比べ遅いという理由かららしい)。しかも大変忙しい時間であったにも関わらず、です。
 こんな事もありました。ある洋風料理店でコースの半ばに和風の汁茶碗が出てきたのです。中身はなんとミネストローネ。器の理由はこうでした。『冷めにくいから』。
 他にも沢山ありますが、こうした心遣いは、お店や料理人のこだわり、ひいては、その人の品格の表れだとY.Matsumoto氏は考えています。。


【いただきます】 【礼儀】 【心遣い】 【プロの技】
【食マフィア】
   【ROMANEE CONTI と周辺のシャトーワイン試飲会】
【ザ・オリジナル】
   【手間を楽しむ】