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  2002年1月30日  
 「初釜」は、茶道で新年最初に行うお茶会のこと。D社の茶道部でも、新しい年を寿ぐ行事として毎年行っています。
今年(2002年)の初釜は1月30日。広々とした本社9Fラウンジに立礼席が設けられ、役員・社員はもとより関連会社の方々にもご参加いただだいて、今年初めてのお茶会をお楽しみいただきました。


9Fラウンジの一角に設けられた
待合には今年の干支の
かわいらしい「午の土鈴」が
茶道部員によるお点前  

 新年のお茶会では、床飾りとして「結び柳」が飾られます。これだけでも、初釜ならではの趣を楽しむことができますが、Y.Matsumoto氏は、お道具もより初釜らしいものをと、茶道具を提供しました。
<<結び柳について>>


本席床/上田宗箇流 第十六代宗嗣宗匠筆 只楽
   
香合/宮島彫 小林健一郎 造
干支午蒔絵 第七代金城一国斎
本席脇床/宗箇扇 翁図
上田宗箇流 第十六代宗嗣宗匠好
茶碗/萩 銘 山里 
十五代坂倉新兵衛 造
替/萩 筒茶碗 銘 鶴声 薄茶入/折鶴蒔絵棗 十個の内 
茶杓/上田宗箇流 
第十五代宗源宗匠作 
銘 蓬莱山

水指/宮島焼
 今回、特に目を引いたのが、「宮島焼(お砂焼)」*の水指。宮島焼は素朴であたたかみのある風合いが特徴なのですが、今回Y.Matsumoto氏が提供したものは、その特徴に加えて釉薬が美しく発色したもの。グリーンに発色していてガラス質の非常にめずらしいものなのです。今回の初釜で初めて使われたものなのだとか。

*「宮島焼(お砂焼)」
起源を江戸時代に持つ、あたたかみのある風合いの焼き物。昔、安芸の国の人が他国に旅をする際、厳島神社の砂をお守りとして頂き、無事に戻ることができた際に旅先の砂を加えてお返しするといったならわしがあった。この砂を混ぜて焼き上げたことから、別名「お砂焼」とも呼ばれる。
 香合は、広島の漆芸家・七代金城一国斎さんの作。2002年の干支である午が描かれたこの香合は、今年の新春に行われた他のお茶会でも参加者の目を楽しませたそうです。
そして扇は、上田宗箇流 第十六代宗嗣宗匠御家元継承記念のお品として頂いたもの。お軸も 第十六代宗匠のお筆。そのほか茶杓、茶碗、薄器に至るまでY.Matsumoto氏にとって深い思い入れがあるものばかり。これら広島を代表する作家によるお茶道具からは、広島固有の文化を広めるべく尽力するY.Matsumoto氏の姿がうかがえるようです。

茶道部員の皆さんも一緒に
茶会席を楽しみました
 お茶席の後は「松遥亭」で茶会席をいただきました。Y.Matsumoto氏のひとことで、それまでお客さんのおもてなしをするため裏方に徹していた茶道部員の皆さんも参加。食事とお酒で、長時間にわたり楽しいひとときを過ごしました。

昨年の初釜へ

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